5-Lattimo(ラッティモ)

5-Lattimo(ラッティモ)

今回はLattimo(ラッティモ)ガラスについて。

起源は16世紀中国から輸入される陶器が人気があり、陶器の製造技術が輸入されるまで、主にその陶器の美しさ質感を模造するために使われており、主にエナメル装飾が施されていました。

その技術も20世紀初頭には、陶器の普及と共に徐々に廃れてゆき、ガラス棒(Canne)の芯部分使われる程度に用途が縮小してゆきました。

その後20世紀後半、ムラノガラスリバイバルで、その中心的な存在であったVenini&CやBarovier&Tosoなどで使用されたことから、幅広く使われるようになりました。

Lattimoは白色のミルクガラスをさし、同等の製法で作られている不透明な色ガラス(独特な質感)はPasta vitreaと呼ばれており、制御が難しいことから、Venini&CやM.V.M.Cappellinなどの限られた工房でしか製作されていませんでした。

Lattimoに金箔や銀箔を被せ表面に独特の質感を与えたムラノの1930年代のガラスは、陶器の釉薬を見る時のような奥深さがあり、 手に触れたくなる衝動に駆られます。

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