Paolo Venini(パオロ・ベニーニ)

経営者であり、世界的な流れと美的感覚の双方のバランスに優れたブランド
監督であり後年はガラスデザインにも取り組んだデザイナーでもありました。
全ては当時骨董商を営んでいたGiacomo Cappellin(ジャコモカッペリン)と出会い、1921年V.S.M. Cappellin Venini & Cを設立したところから始まります。
閉鎖的で伝統的なガラス文化のヴェネツィアにて、初めてアーティスティックディレクターを迎えガラスの生産に取り組んだのもV.S.M. Cappellin Venini & Cが初めてでした。
16世紀のヴェネツィアンガラスの黄金期と呼ばれていた時代の絵画の中のガラス器からインスピレーションを受けたガラスは、1923年のモンツァビエンナーレから強烈に支持されました。
1925年Giacomo Cappellinと意見相違から決裂し、ガラス職人からデザイナーまで、炉を去ったあとも、Napoleone Martinuzzi,Tomaso Buzzi,Carlo Scarpaという流れからアーティスティックディレクターに迎え、発表される新作は、発表されるとたちまち他のブランドが類似品が出回るといったことが続き、彼は常に時代を捉える先見性を持ち合わせていました。
またDomusのGio Ponti,やミラノトリエンナーレを介して国際的な交流も多く、多くのデザイナーや画家をVENINIに誘致し、多くのコラボレーションを実現させました。
50年代Fulvio Bianconiと共に多くの名作を世に残し、Veniniが絶頂の最中、1959年にこの世を去りました。
彼が生前は全てのガラスにはVENINIのマークしか記されておらず、デザイナーがデザインしているのはVENINIのガラスという考え方でした。

"VENINI is VENINI."

Massimo Vignelliが、彼がデザインしたものをVignelli lampと口にした際に、Paolo Veniniが放ったシンプルな言葉からも、彼の徹底したブランディングと圧倒的なブランド愛を感じ取れる人物でした。
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